『バトルネットワーク ロックマンエグゼ3』感想

 

特 に 書 く こ と が あ り ま せ ん (えぇ…)

 

なぜなら名作過ぎて非の打ちどころが全くないからです。

 

まぁでも書くことがないと困るので無理やり絞り出して書いてみました。(ちなみに筆者はこのゲーム、ホワイト版もブラック版も発売当時遊び尽くしてプレイ時間200時間ぐらい使うほどドハマりした思い出のゲームです)

 

・小学生のワクワク感を刺激する要素がうまい

 

このゲームをやって思ったのがゲームを普通にやっただけではわからない隠し要素がたくさん散りばめられていて、小学生のワクワク感を刺激する方法がうまいということ。

 

例えば今作から登場したナビカスタマイザー(ナビカス)

ロックマンの強化はこれで行うのだが、強化をするには一定のルールがあり、それを守らないと能力が作用しなかったり、逆に能力が下がるなどのデメリット(ゲーム中ではバグと呼ばれる)が発生したりする。

また、特定のスタイル限定じゃないと組み込めないパーツなどがあり、普通にプレイしていると条件を満たしていないと特定のパーツは組み込めないのだが、本作ではこれを無視してパーツを組み込めるコード(ゲーム中では「改造コード」と呼ばれる)があったりする。

カスタムスタイル限定パーツ『カスタム2』 通常であればブラザースタイル時は組み込めない

当然エラーコードが出る。

しかしここで改造コードを入力すると…

通常では組み込めないパーツも組み込める

ナビカスの隠し要素はこれだけではない。次に紹介するのが「圧縮コマンド」

 

これはナビカスのパーツを1マスだけ圧縮できるというもの。

例えばこのアンダーシャツ 通常時だと3マス使うが

圧縮コマンド「←・↑・B・L・←・↑」を入力することで1マス小さくなる

これで空いた1マスに他のパーツを入れられる(もっとロックマンを強化できる)

ちなみにこれ、ゲーム中ノーヒントである(だったよね?)

 

そしてまだあるナビカスの隠し要素、エキストラコード(まだあるのかよ…) 

 

ナビカス終了時のOKが出た時にコマンドを入力 ロックマンをさらに強化できる

ちなみにこれについてもゲーム中ノーヒント

 

他にも、数字を入れることでアイテムを入手できる『ロットナンバー』

 

隠しコマンドを入力することで性能が変化するチップの存在

 

 

 

等隠し要素がたくさん盛り込まれている。

 

そしてこの情報の出し方が当時とてもうまかった。

当時このゲームの情報を発信していた雑誌である『コロコロコミック』等での情報公開、現実で売られているウエハースにコードを封入、当時放送されていたアニメでコマンドを画面にチラ見せするなど子供をワクワクさせる仕掛けに満ちていた。筆者もプログラムアドバンス「マスタースタイル」が使えるロットナンバーがコロコロコミックで公開されたのをきっかけにエグゼ3を買ったクチである。(アニメやウエハースで情報出してたのは今回調べて初めて知りました)

 

 

 

当時こんなの売ってたんだ… 知らなかったな



隠し要素の情報の出し方についてはまだあるが、これについては後述する。

 

・プレイしている子供へのメッセージ性

 

今回やって印象に残ったのがこれ。『依頼掲示板』。

 

困っている人からの依頼を解決することでアイテムがもらえるというものであり、前作エグゼ2から登場しているものだが、3ではさらにバラエティーに富んでおりとても楽しい。

まず、この依頼掲示板だが、「依頼を受ける」→「依頼者本人に会う」 という流れで進むのだが、現実で会ってみると依頼者が幼女だったり、高齢者だったりする。「文字だけで見る印象とはかなり異なるな」という体験をだれもがするはずだ。

これ、現実のインターネットでもよくあることだ。オフ会でもそうだし、出会い系などでもそうだろう。ハッキリ言うとインターネットの怖さの一つである。こういった体験をプレイヤーにさせるその手法がうまいと大人になった今とても感じた。

 

また、依頼の中で「おカネをなくしました・・・」というものがある。

簡単に言うと「8000円なくしたから誰かお金を貸してくれないか」というものであり、(ちなみに今は当たり前のように普及している電子マネーの話もここで出てくる。本当に先見性が高いゲームである)主人公の熱斗がお金を貸すことで依頼者のおじさんは無事問題を解決し、お金もちゃんと戻ってくるというものだ。

ここで私が印象に残ったのは依頼を解決した後の依頼者からの感謝のコメントである。

 

 

簡潔に言うと、「今回はとても助かったし、感謝しているが見ず知らずの人にお金を貸すその優しさがいつか人に利用されるのではないかということを心配している」というものだ。

この一文を見たとき、私はかなり衝撃を受けた。

 

確かに見ず知らずの人が困っているからお金を貸すことは良いことだろう。人に褒められる立派なことだ。だが、世の中には他人の優しさを利用して悪事を働く人もたくさんいる。このゲームでは「君は良いことをしたけれども他人を疑うということも時には必要なんだよ?」というメッセージをプレイヤーである子供に伝えている。

ロックマンエグゼはインターネットの便利さやネット社会へのワクワク感を子供に伝えると同時に、それらの怖さ、危なさも同時に伝えている。すごいゲームだなと思った。

 

 

 

 

ちなみにこの掲示板、依頼主に会ってみたら依頼主は悪人であり、主人公に襲い掛かってくるという展開が何回かある。 やはりインターネットは恐ろしい…

 

・ストーリーやテキストが面白い

このゲーム、シリーズ完結編のつもりで作ったらしく、ストーリーやテキストが本当に面白い。1の味のしないガムみたいなうっすいシナリオから考えると本当に面白くなっている。

自分がストーリーの中で印象に残ったのが、「主人公である熱斗が悪人に騙されて、科学省へのテロ行為を行ってしまい、自分の父親や多くの職員に大けがをさせてしまった」という話である。

この話も前述の「子供へのメッセージ性」という点ですごくいいシナリオだと思った。主人公の熱斗は「何度も事件を解決しているヒーローだ」と悪人に言われて調子に乗ってしまい、それが原因で騙され、大変な被害を出してしまった。その中で当然熱斗は落ち込むのだが、入院している父親から「過ちを犯してしまった償いはこれからの人生でしていくしかないんだよ」と言われる。(この時に2のラスボスである帯広シュンが更生して罪を償っている姿を熱斗が目撃するところがまた良いんすよね…)

これは現実でもそうだと思う。ミスをして他人に迷惑をかけたり人を傷つけてしまうという経験をしたことのない人はいない。というか人間生きている限り一生そうなのだろう。だが、それは迷惑をかけてしまったその人に直接返せなくても他のこと(仕事とか)をがんばって生きていくしか方法はないのだ。

これから先何度も失敗をすることになるであろうプレイヤーである小学生にとても大切なメッセージを伝えているなと思った。

 

ちなみに筆者(当時小5)は「エグゼおもしれー」という感想しかなく、全く印象に残ってなかった(えぇ…)

 

 

・圧倒的なクリア後のボリューム

エグゼシリーズ全体的に言えることだがこのゲーム、クリア後のボリュームがすごい。

中でもタイトルの星を5つ集めた状態で隠しコマンド「RRLRLRLL」を入力することで星が小さくなり、最強レベルのナビが出現、星は全部で7つあるんですよ~という情報がコロコロコミックで明かされた時の衝撃とワクワク感はすさまじかった。

Before

After


まぁでも前述した隠しコードとかもそうだけど雑誌や攻略本を見ないと要素がコンプできないこれらの仕掛けは否定意見があって当然だとは思う。

 

・チップがインフレしまくってるという話

もう全体的にチップが強すぎますよね。

 

・フィールド上にいるすべての敵に大ダメージ&拘束する「プラントマン」

・チップ1枚で640もの大ダメージをたたき出す「バリアブルソード」

・フィールド上にいるすべての敵に一瞬でダメージ&マヒで拘束する「フラッシュマン

・エリアスチールで敵のマスをすべて奪った後だと30ヒットして1200ものダメージを叩き出す「リュウセイグン」

・めちゃくちゃ出しやすいPA「ポイズンファラオ」

 

だから4でデフレしたんやろなぁ…(4は敵が強いのにこっちのチップが弱すぎて…)

 

 

・以下、印象に残ったところ、好きなところ(ただのクソツイートの連投)

https://twitter.com/ebebebe04/status/168020393320002765

ここだけ1の電子レンジの中になぜかファイアプログラムがあるノリで「WWWが返ってきた」感あってすき(意味わかんねぇけど)

バトルロワイアルの赤松みたいなことをしてくる4人でめちゃくちゃ草が生えた(ちなみに4連戦になる)

こういうテキストがいちいち面白いエグゼ3

 

・終わりに

 

というわけでコンプ完了。何気にペルソナ1表シナリオよりもクリア時間かかってんな…  

 

いや~エグゼ3は名作ですマジで。シナリオが良いしバトルシステムもクリア後のやりこみも楽しかった。

 

さて次は問題作エグゼ4やで…(いったいどうなってしまうのか)